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育休パパの迷走記(2)

丸橋充拓(法文学部)

私の育休は、妻を引き継ぐ形で7か月間(1歳2か月から9か月まで)。「家にママのいるパパ」と「家にいるパパ」の双方を経験し、はじめて見えてきたことも多々あります。

育児を取り巻くハードルには、外的要素(制度・環境など)と内的要素(気持ちの問題)の両面でいろいろあると思いますが、今回はあまり触れられることのない後者について少しくお話ししてみようと思います。

私の育休生活は「独り相撲」の連続でした。その多くは、よくよく辿ってみるとわざわざ自分で落とし穴を掘り、わざわざ自分ではまってしまうという構図。

たとえば、こんな感じです…

  1. 「休日のお出かけ」は主婦/主夫のため
    仕事の論理に日々身を貫かれているパパは、異質なコード体系に長時間身を置くことに堪えられません。
    まだ片言おしゃべりの一歳児との対峙は、異文化交流にも似た大変さ。
    しかも離乳食期間だと、自分のつくったご飯(薄味!)を毎日3度食べなければなりません。世のママたちが家庭外へ交友を求めるのは当然。
    むしろ男性の方がこの閉塞感に対しては脆弱かもしれません。 
    それに気づいたのは育休1週目くらい。以後、土日には「ひとりランチ」に行かせてもらうことにしました。
    【週末に妻子を置いて気分転換に出かけるパパは「主婦の敵」です】
  2. 「デキる夫」は「駄目なパパ」
    業績主義の世を生き抜くパパは、家庭でも「有能な専業主夫」を志向します。
    「ママが帰る前に食事の支度も、洗濯物の片づけも、風呂の用意も全部済ませてやるゾ」の意気込み。
    一方、子どもは遊んで遊んでと迫りくる。
    パパは忙しいんだよね~、いい子だからちょっとこれ観ててね~、とテレビの前へ。
    自分は家事に邁進。
    ばっちり完了。
    帰ったママに褒められ、いい気分。
    でも子どもは?
    それに気づいたのは育休1か月目くらい。
    以後、「ママに我慢してもらう」ことに基本方針を転換しました。
    【帰宅時に食事・風呂が用意できていないと怒るパパは「主婦の敵」です】 
  3. 自意識が最大の難物
    家で煮詰まってしまうパパは、「外出」によって状況打開を図ります。
    スーパー、公園、プレイルーム……。
    でも平日の街はどこへ行っても「ママたちの世界」。
    このおっさんは何で平日から子どもと遊んでいるのか、なんてきっと思われてるだろうな。
    何を聞かれてもよどみなく答えられるよう、想定問答しとかなくちゃ。
    ――「我が家は共稼ぎなので、ボ、ボクはいま育休中でして、決して失業中ではないわけでして、遊び暮らしているわけでもないんでして…」「だめだめ堂々と行かなくちゃ。
    パパ育児はいま流行りだしな。
    I ○○ a Father!! でも兄貴路線というのも捨てがたいな」――限りなく肥大化する自意識。
    でも自作ストーリーが盛り上がるほど、意識の焦点は自分の方へ。
    肝心の子どもはどこへ行ったのでしょうか?
    それに挙動も目立ってぎこちなくなります。
    だからよく妻にからかわれました。
    「いちいち言うのは大変だろうから、“事情説明”のプラカードを首から提げて歩いたら?」 
    それに気づいたのは育休2か月目くらい。
    以後、「誰も自分のことなんてそんなに注目していない」と考えるように。
    ようやく子どもと直に触れあえた感覚を持ちました。
    【自作ストーリーに耽るパパは「子どもの敵」です】
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